フォトブックについて考える

写真を撮った後の楽しみ方には色々な方法がありますが、フォトブックもその一つですね。もう、フォトブックを体験済みの方も多いと思いますが、改めて最近のフォトブックについて考えてみたいと思います。

数年前、フォトブックのサービスを目にした時、写真の印画紙を張り合わせたタイプのフォトブックしかなくて、写真の画質自体は、確かに印画紙なのでキレイに写っていましたが、ページが硬くて次のページをめくりにくいものでした。この時点で私のフォトブックに対する印象はとても悪く興味が持てなかったのですが、最近のフォトブックは、書店で売られている写真集のようにとてもきれいな写真印刷がされています。紙の裏写り(裏面の印刷の影響)もなく、違和感のない仕上がりだと言えます。

通常の印刷物は、4色のドロッとした液体インクでカラーを表現しています。フォトブックの場合、カラーコピー機のようにトナータイプ(粉)の4色で印刷(オンデマンド印刷)されているようですが、それでも仕上がりはキレイにあまり違和感なく写真が表現されています。ただ、モノクロ写真の場合は、4色だとスミ(黒)が一色しかないので、キレイなグレーの諧調の表現はムリがあります。

また、フォトブックのサービスの中には、6色印刷を行っている会社もあり、当然、6色印刷の方が写真が綺麗に印刷できます。トナータイプと液体タイプのインクでは、液体タイプの方が色が綺麗だと思います。印刷会社系のフォトブックサービスでは、紙質も選べるようになっています。紙質で写真の見え方も変わってきます。マット系の紙なら落ち着いた色味。アート紙系なら鮮やかな色味になります。

また、フォトブックのサービス会社によってレイアウトの自由度が違って、ある会社では文字の大きさや写真のレイアウトが自由にできる場合や、逆に写真のレイアウトが固定されていたり、文字の大きさや文字の位置が決まっていたりと違いがあります。

印刷会社系のフォトブックのサービスでは、印刷会社のノウハウを活かしたもの、写真業界系のフォトブックのサービスは、写真の色にこだわった印画紙タイプのもの、それ以外にIT系のフォトブックのサービスでは、フォトブックを利用者が編集するソフトウェアの使い易さや印刷会社系、写真業界系の良い所取りをした複合的なものであったりします。それぞれ、会社ごとに優位な部分を活かしたサービスと言えます。

やはり実際に完成したフォトブックのサンプルを手にとってみるのが一番判りやすいでしょう。

人によって好みがあると思います。

  • 分厚いアルバムのような仕上がりのフォトブック
  • 写真画質にこだわった印画紙タイプのフォトブック
  • 単行本サイズの写真集のようなフォトブック
  • やや大きめの写真集のようなフォトブック
  • 正方形の写真集のようなフォトブック

どれが良いいか?実物サンプルを見るのが良いでしょう。

個人的には、4色のオンデマンド印刷でマット系の紙で単行本サイズか正方形のサイズでページ数の多いものが良かったです。印刷物と割り切れば色味はこれで十分だと思います。

注意点としては

  • 発注後の修整は出来ません。発注前に、じっくり写真を選びましょう。
  • パソコン画面とは、色が違います。印刷なので。
  • どの会社が良いのか?自分の希望にあったレイアウトの自由度を比較する。
  • 2ページ見開きで1枚の写真を大きく入れる場合は、本のノド(真ん中)の部分から人物などの顔を避けるようにしましょう。

見せたい部分が真ん中にくる場合は、写真のトリミングを変えるか、見開きを諦めて1ページにする。いづれかになります。単行本サイズの場合は、本のノド(真ん中)の部分が開きにくいので余裕をもった方が良いでしょう。

その他
ページ全体が単調にならないように、全体引きの写真があったら、次のページをめくるとアップの写真とか、人物のフォトブックなら、数点は、モノのアップ写真や風景だけの写真も入れるなど、本全体をめくった時にずっと同じような写真にならないように、メリハリをつけた方が良いでしょう。