昔は、写真データと言えば、 jpgかtiffだった
今から30年前でしょうか?印刷物の写真データと言えば、jpgかtiffでした。インターネットもまだ普及していない社会でした。jpg(ジェーペグ)は昔から一般的な写真データで、綺麗な画像データのまま画質を落とさず軽いデータでやり取りができる便利なファイル形式でした。tiff(ティフ)はデータは重いけれども画像の微調整(明るさ、色味などの簡単なもの)が出来き、画質もjpgより良いと言われていました。
印刷現場でも tiffは殆ど使われていない
「tiff(ティフ)」をネットで検索すると今でも使われているように書かれていますが、写真撮影と印刷に関わってきた者としては、tiffで印刷用に納品した事は、この20~30年、数回だけです。何故なら、jpgで十分事が足りて、tiffよりデータも軽いからです。tiffの写真データで印刷用に使うことは、数年に一度、有るか無いかでしょうか。
tiffは、ネットに使えない
tiffが普及しなかった背景には、インターネット上のHPでしょうか。ネット上の画像形式にtiffは使えなかったのです。ネット上の画像形式は、jpg、gif、pngなどの軽い画像データです。印刷物自体の利用頻度が減る中、ネットで使えない、データがやたらと重いtiffは、存在価値が厳しくなるでしょう。
印刷物の場合、沢山の写真データを扱います。適切な画像サイズ、写真データなら良いのですが、必要以上に重たいデータは何かと作業効率、やり取りが大変なだけです。データの重いtiffは、段々使われなくなったのでしょう。
データがやたらと重いだけ
tiffの印象と言えば、データがやたらと重いだけという印象しかありません。数年前に、撮影データをtiffで納品してほしいとのご依頼がありましたが、かなりデータが重かったのを記憶しています。tiffのデータを受け取った側も大変だったでしょう。
何故、tiff形式の写真データをご希望なのか?お聞きすると、色味や明るさなどの調整や画質の良さと言われていました。
もし、撮影後の写真データをお好みで調整されるなら、RAWデータでの調整をお勧めいたします。jpgやtiffでデータを調整するよりもオリジナルの画質を損なわずに幅広い画像調整が可能だからです。画像調整は、jpgやtiffで出来ない様々な調整が可能です。
カメラマン、写真家は、殆どが必ずRAWデータで撮影し、自分の好みで画像調整を行って(現像と言います)jpg形式などに出力します。
画像調整されるなら、RAWデータでの調整
tiffデータでの納品を希望される方も稀にあります。しかし画像調整されるなら、RAWデータでの調整し、jpg形式などに出力をお勧めいたします。tiffの画像データで中途半端に色味などの調整をされるよりもrawデータ(生データ=カメラの撮影時に記録される元データ)の方が色味や明るさなど様々な項目をいじっても劣化なく目的にあった出力が出来ます。中途半端にtiffデータをいじるのは良くないと考えます。いじるならrawデータ。カメラ専門誌などではtiffを推奨しているようですが、いじるならrawデータ。
キャノンの場合は、RAWとC-RAWがあります。C-RAWの方がデータが軽く、RAWと遜色なく扱いやすいのでお勧めです。