カメラマンの立場から、これからポートレート写真を撮影される方へ知っておくとより良い写真となる方法をお伝えします。

ここでは、プロのモデルさんではないごく一般的な男性、社会でご活躍されている方を対象としています。

ポートレート写真と言っても、写真の使われ方、目的によって異なります。
企業向け代表者ご挨拶、モデルオーディション、モデル宣材用、アーティスト、スポーツ選手などのブログ、個人、婚礼、七五三、その他

例えば、一般企業、団体、病院向けのHPや会社案内に使われる代表者、院長、会長、代表取締役などご挨拶用のポートレート写真では、誠実、信頼、親しみやすさ、又は若々しさなどが伝わるポートレート写真が理想です。

モデルオーディションの場合には、全身、バストアップ、顔、といった具合にバリエーションが必要です。
モデル宣材用なら、どんな仕事でも幅広く対応できるように違ったモデルの魅せ方、髪型やシチュエーションの違ったバリエーションが必要です。

本題に戻りますが、カメラマンへ撮影を依頼される前に考えておきたい事は、どう自分を撮られたいのか?どう自分を魅せたいのか?というイメージです。雑誌やネットで見かけたポートレート写真で気に入ったものがあれば、それを真似た雰囲気で撮影してもらうと、カメラマンも仕上りのイメージが想像しやすくなります。

こんな感じのイメージといものが固まれば、撮影時の服装や髪形など考えましょう。カラー写真で撮影する場合、服装の色のバランスはとても重要です。
芸能、スポーツなどの分野では、目立った衣装の方が良いでしょうが、一般的な場合は、衣装、服装より、顔が引き立つ方がまとまったポートレート写真となります。会社のCEOのポートレート写真を撮影したら、ネクタイだけ目立っていたと云う事にならない方が良いでしょう。あくまでも顔が引き立つ事、それがメインです。周りの風景や服装が人物より気になるポートレート写真は良いとは言えません。

最初にイメージした写真に近づける為、どういう背景で撮影するかも大変重要です。単純な白バックで撮影する事もありますが、なんらかの背景が目立たないようにある方がその人物を感じさせてくれるように思えます。時々、人物の背景に建物の柱が立っていて、丁度、顔や体の後ろに映っている写真を見かけますが、そういう場所は背景として避けるか、少しずらして構図を変えた方が良いでしょう。

カメラマンは、それが気になったとしても髪型や服装について言う事は無いと思います。撮影される前に、撮影イメージや、髪型や服装、撮影場所、背景を考えておくと良い仕上りになるでしょう。顔の表情も鏡の前でチェックを忘れずに。

追記

服装は人を表わす

シンプルなポートレート写真ほど、服装が気になるものです。その写真を見ている人は、この人物がどんな人物かを観察するからです。例えばアップルのスティーブジョブスさんは、黒のタートルネックを着ていました。どの写真をみても大抵そうです。高級そうなものは身につけていません。普通の黒のタートルネックです。
シンプルなポートレート写真の中に、その人柄を読み取ろうと無意識に観ているのではないでしょうか。身につけている服装が無意識に、現在のその人物の考え方、ポリシーを表現しているように思えます。

ちなみに、
洋服を2~3パターン用意されて、服装を変えて撮影する事もおススメです。※私の場合は、料金は変わりませんが、他のカメラマンによっては、追加料金が掛かる場合もあります。