クリップオンストロボは、モノブロックストロボよりも光量が足りない?

出張写真撮影では、移動にコンパクトなストロボが有利です。一般的に良く聞く事で、「クリップオンストロボは、モノブロックストロボよりも光量が足りない」と言われますが、本当にそうなのか?検証実験をしてみました。

●使用した機材
・クリップオン Canon 600EX-RT(ガイドナンバー60)
・モノブロック COMET TWINKLE-03FⅢ 300Ws

●露出計の設定
ISO 200
シャッター速度 1/60

それぞれのストロボには、アンブレラやソフトボックスなど何も付けずに、ストロボ先端部から距離2mと1mで測定。露出計は、ISO 200に設定。(※私の場合、通常、白飛び防止として、高輝度側階調優先にしている為)

それぞれのストロボを、1/1から1/64、1/128まで変えてF値を測定

●測定距離 1m
以下の数値は、F値

  600EX COMET
1/1
32.1
32.7
1/2
16.9
22.5
1/4
11.8
16.6
1/8
8.08
11.5
1/16
5.69
8.08
1/32
4.09
5.68
1/64
4.01
4.08
1/128
2.85

上記をグラフにしたもの(縦軸がF値、横軸が光量)

g01

これだけ見ていると、クリップオンストロボのガイドナンバー60は、スタジオ用モノブロックストロボ300Wsとフル発光で同等の光量となります。
上のグラフを見た通り、1/2、1/4、1/8とモノブロックよりも光量の弱くなるスピードが速くなっています。多分、これが「クリップオンストロボは、モノブロックストロボよりも光量が足りない」と思われる原因だと思います。

●測定距離 2m

  600EX COMET
1/1
16.4
22.1
1/2
11.2
11.9
1/4
8.02
11.0
1/8
5.62
5.69
1/16
4.04
5.64
1/32
2.86
4.03
1/64
2.09
2.85
1/128
2.04

上記をグラフにしたもの(縦軸がF値、横軸が光量)

g02

測定距離が2m離れると、モノブロックストロボ300Wsの方が光量が大きいように思えます。しかし、ここでクリップオンストロボの照射角の事を忘れていました。

クリップオンストロボの照射角による変化

上記の結果は、クリップオンストロボCanon 600EX-RTをいづれも照射角24mmで設定した場合で、この照射角を変えて測定するとどうなるか?照射角を105mmに変えて測定距離2mで測定してみました。

●測定距離 2m(600EX照射角 105mm)

  600EX COMET
1/1
32.1
22.1
1/2
22.2
11.9
1/4
16.2
11.0
1/8
11.1
5.69
1/16
8.02
5.64
1/32
5.63
4.03
1/64
4.04
2.85
1/128
2.87

上記をグラフにしたもの(縦軸がF値、横軸が光量)

g03

●判りずらいので、照射角を変えた場合の比較
測定距離 2m

 

600EX

照射角 105mm

600EX

照射角 24mm

1/1
32.1
16.4
1/2
22.2
11.2
1/4
16.2
8.02
1/8
11.1
5.62
1/16
8.02
4.04
1/32
5.63
2.86
1/64
4.04
2.09
1/128
2.87
2.04

上記をグラフにしたもの(縦軸がF値、横軸が光量)

g04

実験の結果、300Wsのモノブロックよりも大きな光量が得られました。ストロボの照射する範囲を狭めた事でF値が大きく変化しました。この実験では、アンブレラやソフトボックスなど何も付けずに行いましたが、何を使うかによってもF値が大きく変化するようです。

いづれにせよ、クリップオンストロボとモノブロックとも、どちらもそんなに差は無いようです。クリップオンが思ったよりも凄かったというより、逆にモノブロック300Wsでもあまり光量にパワーを感じなかったという実験結果の印象です。また、クリップオンは滑らかに光量の調整が出来た感じも受けました。

ちなみに、実験では、Canon 600EX-RTの照射角を24mmと105mmで行いましたが、600EX-RTの照射角は、20mmから200mmまで設定出来ます。

ご参考まで記載。