「何故、スタジオで撮影しないのか?」と聞かれた事があります。スタジオでの撮影は、天気が悪くても、時間に関係無くても、いつでも同じ環境で同じ条件で撮影できるメリットがありますが、どうしても背景が単調になります。背景を変えたり、セットを組む事や、家風のスタジオもありますが、セットの予算やイメージのマンネリなど限界があります。
スタジオのシロホリ、ポートレートでは、あまりに人物、ヘアメイク、服の要素だけの直球勝負みたいな感があります。

ロケーション撮影には、本物の臨場感、スケール感とメインの人物、または商品と、その背景の組み合わせ次第で写真のイメージが大きく変化する楽しみがあります。

また、ロケーション撮影では、同じ場所でも、季節、天候、時間によっても全く変わったイメージになるのもスタジオ撮影との違いです。しかし、広告撮影などで、晴天のイメージを期待して曇天の場合など想定していたイメージと違うリスクもあります。それでも、スタジオ撮影では表現出来ない背景の魅力があります。

北海道のロケーション撮影スポット

北海道には、多くのロケーション撮影スポットがありますが、そのうちの一つを紹介します。以前、私が風景写真を撮影していた頃、立ち寄った場所で、あまり知られていないと思います。

えびす岩と大黒岩
場所
北海道余市郡余市町白岩町172
緯度経度
43°14’10.4″N 140°44’05.9″E

国道沿いからすぐ脇道に入ります。注意しないと通り越してしまうほどの道です。グーグルストリートビューでも観れましたので、上記の住所で検索して見ると解りやすいと思います。国道229号線を札幌から積丹半島に向かって走り、余市を越えて更に走り、ワッカケトンネルの手前で右折する海側の道へ入るイメージです。

えびす岩と大黒岩の全体像

全体を引きで撮影した全体像

時間帯別のイメージ
午前中
普通です。ドラマチックではない。

午後
太陽光がダイレクトに岩に当たる時間帯。普通の観光紹介の写真になってしまう。雰囲気が無い。

夕方
夕日は海と反対方向になるので、夕日は見れません。朝日なら見れるかもしれない。
海の反対側は、そそり立った断崖なので通常の夕暮れより日が落ちる時間帯が早くなります。ポートレートと組み合わせると面白くなりそうです。

日暮れ
人と組み合わせると暗いのでシルエットのポーズに合いそうです。例えば、神秘的な背景なので、ヨガのポーズをシルエットで手前に配置し、満月を岩の鳥居に被せて合成すると面白い絵になると思います。実際に満月が背景にあったとしても、とても小さな丸に写るでしょう。広告イメージなら合成で写真を仕上げるとより神秘的なイメージに変わると思います。

同じ場所でも時間帯によって表情が変わります。夜になると近くの港から漁に出る船が沖に見え、夕方から岩の手前には、すぐ近くの道路からの照明が点きます。岩にこの照明のオレンジ色の灯かりが被ります。

これをバックにポートレートなどと組み合わせて撮影すると面白いかもしれません。

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追伸

同じ撮影スポットでも表現したいものによって全く違う写真となります。ある写真家だと、後ろの漁船の光を長時間露光で光の帯を写真撮影のメインとして作品にします。またある写真家は、この空の星の動きを長時間露光で星の動きをメインに撮影するでしょう。また、ある写真家は、ここで暮らす人々を手前に配置し撮影するでしょう。またある写真家は、波の動きをメインに撮影し、別の写真家は、この場所の四季の風景を追うでしょう。同じ場所でもカメラマンやフォトグラファーによって撮影したいテーマによって各々作品は異なるものです。それだから面白いのかもしれません。