今回はコース料理の写真撮影のポイントを紹介。お昼ご飯用の冷凍食品を使ってコース料理の写真撮影テストをしてみました。(※懐石料理等の場合を除く)
お皿だけ並べて撮影しようとも思いましたが、料理に当たるライティングや色、ボケ具合の確認が出来ないので1品だけ用意しました。

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この撮影ではホテルや飲食店、レストランでの出張撮影、コース料理、バイキング料理、その他の料理集合写真撮影を想定したもの。

撮影にあった方が良い機材
・ノートパソコン
撮影現場で、細かなディテールの確認に大きな画面での確認が必要です。カメラ本体のモニターでは見逃し易い部分の確認も行えます。

コース料理撮影の注意点は以下

・料理撮影は短時間で
料理は繊細なものです。出来たてが一番美味しく見えます。逆に時間と共にどんどん変化していきます。その為、数分で撮影完了できるように、事前に準備できるものは準備をしておきます。

・床、または大きなテーブルで撮影する
ここでは、コース料理5品以上を想定して説明しています。皿数が少なければ、テーブルでも構いません。
実際のレストランでは、1品ずつ料理が出されテーブルに全ての料理が並ぶ事はありませんが、コース料理撮影の場合は違います。その為、全ての料理を並べられる広いフラットなスペースが必要になります。大きなテーブルを2つ繋げても良いのですが、テーブルの段差が出て上手くいかない事があります。テーブルの代わりに板を置いて、テーブルクロスや白のデコラ(サンプレート)を置いて撮影する方法もありますが、不安定だと板にぶつかった時に料理をこぼす事もあります。周りに沢山の撮影機材や人の移動が多いのでぶつかり易いのです。
床に白のアクリル板、エンビ板やペーパーを敷いて、好みでテーブルクロスを敷く方が安定します。カメラマンによって他にも撮り方は分かれると思います。ライティングがやり易いように、周りのスペース確保も重要です。スペースが限られた場合は、自由なライテイングが出来なくなります。ライテイングによる印象の違いは下をご覧ください。

・ライティングのイメージを事前に決める
ライティングで料理のイメージが変わります。朝の光のイメージなのか、夜のイメージなのか、実際の撮影サンプルを例に事前にライティングを決めておくのがベストです。一流ホテル・一流レストラン風、居酒屋コースメニュー風、お洒落なカフェ風、その他、ライティングで料理写真のイメージが変わります。
本番の料理撮影は数分しか時間を掛けられません。時間を掛けると、料理が乾燥する、融ける、野菜がしなびる等、せっかくの料理が美味しく見えません。

・縦か横か
写真を縦で使うのか?横で使うのか?事前に決めておきます。
同じ写真を縦でも横でも、どちらでも使えるようには出来ません。何故なら、皿と皿のスペースを横なら横に合わせて皿の位置、レイアウトをギリギリまで空きが出ないように移動するからです。

・横で撮影する場合のお皿レイアウトの場合
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・お皿のレイアウトを変えずに、縦でも撮影した場合
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天地が空いてしまいます。または、天地を空けずにズームで撮影すると、左右の料理が切れてしまいます。

なので、お皿のレイアウトを縦用に変えなくてはいけません。
・縦のフレームに合わせてレイアウトを変えた場合
3mein-ryori

縦用と横用の2タイプが必要の場合、撮影時間は1.5倍、僅かな時間で変化し易い料理は2つ用意が必要です。

厳密に言うと、縦の写真でも、実際に使う写真サイズの比率を確認する事をお奨めします。上下、左右に無駄な空きや中途半端に料理が切れる為です。
皿の空きを積めないと料理が小さくしか写りません。一般の利用者からも物足りない料理に思われます。
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全ての皿をフレーム内に収めるのか?アップか?
場合によっては、フレーム内に全てのお皿を切らずに収める時と、テストで撮影した例のようにメインを中心にアップで撮影する場合とに分かれます。事前に確認した方が良いでしょう。全ての皿をフレーム内に収める場合、料理が小さく写る事を伝えておくと良いです。

・フレーム内に全てのお皿を切らずに収めた場合
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・アップで寄った場合(ボリューム感を出す)
main-ryori

全ての皿をフレーム内に収めた場合と、アップで寄った場合の2パターンを希望された場合、皿のレイアウトを変えなければなりません。
また、全ての皿をフレーム内に収める場合、実際に使用する比率を確認しておかないと、天地左右のいずれかに無駄な空きが出ます。

・本番と同じ皿を1セット用意してもらう
メイン料理をピントの中心に置き、デザートは奥に置く。お皿が大きなものが多い場合は、特に皿と皿の空きスペースを詰める。高さを変えて重ねる。ちょっとしたパズルを解くような感じです。同時にフレーミング、ストロボ、ライテイング、メインの料理とその他の料理とのボケ具合を決定します。皿の位置が決まったら、時間変化で影響の少ない料理から皿の位置に差し替えます。

・形が崩れやすい料理は、崩れやすい部分のスペアを用意してもらう
または、撮影直前まで、料理を待ってもらう。解けるもの(クリーム状のもの)、湿気るもの(海苔、その他)、乾くもの(葉モノ)。火の着くもの、ドライアイス、その他、演出用。

・撮影の順番を決める
いくつものコース料理を撮影する場合、数品違いで、別のコースメニュー名になる事があります。
事前に料理の撮影予定を立て、レストラン側にも負担を掛けない事前の打ち合わせと、効率的な撮影プランが必要です。料理を作る側にとって、とても重要な要素です。これが厨房にうまく伝わっていないと、スムーズな撮影が出来ません。

皿と皿の隙間を埋める、皿の高さを変える
大きな皿に料理が盛られた場合、どうしても皿と隣の皿の間に空きが出来て料理が小さく写ってしまいます。その為、皿の高さを変えて隣の皿との隙間を詰める必要があります。やや厚みのあるコルク板やアクリル板等を皿の下に置き高さを変えるか、小皿を借りてそれを台にする事もあります。高さを変える台は、四角いものだと角が皿からはみ出して見えてしまう場合があります。丸いものの方が角が出ずに済みます。小皿を借りて台にした方がいいかもしれません。台にする皿は、高さの低いものにします。

大体、以上の注意点を踏まえ撮影していきます。

皿だけでレイアウトを決めます。ライティングや絞り、メイン料理と前後の料理とのボケ具合も決定します。
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皿のレイアウトが決まれば、料理に差し替えます。(ここではテストなので、1品だけ。私のお昼ご飯)。やや引きで全体を撮影
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実際に使われるトリミングやレイアウトを考慮してやや寄りで撮影。全体に光を回したもの。手前にレフあり。
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光が全体に回り過ぎて、料理にメリハリが無いので、手前のレフを外したもの。
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皿の形状で料理がカメラの高さを下げても見えるのであれば、この位下げた方が落ち着く。これはカメラマン毎の好みです。また、トリミングにもよります。
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奥にある小さな背の高い小鉢がありますが、実際に料理が入った状態で、ある程度、ここの料理が見える位であれば、この高さで良いと思います。
ギリギリのテーブルで撮影した場合、アングルを下げるだけで奥のテーブルの端が見えてしまう事があります。その為、ギリギリでのテーブルで撮影は行わない方が、撮影に制限なく撮影ができます。料理が全てセットされた状態でアングルを下げる事は出来ません。手遅れです。なので、事前に決める事がとても重要なのです。

実際に全ての皿に料理が入れば、また、皿の位置を短時間で微調整する必要があります。料理が入る事で微妙に位置が変わります。最終的に良ければ、変化しやすい料理をセットして本番の撮影をします。葉ものもフレッシュなものに差し替えましょう。艶のある食材が乾いていれば、艶を与える、パソコン画面でチェック。本当はフードスタイリストにやってもらう仕事ですが、予算が無ければ自分でやるしかありません。

「ライティングによる違い」
同じ料理でも、ライティングを変えるだけで見た目のイメージが大きく変わります。いくつかのパターンを紹介。以下

・ライティングを10時半の方向にした場合
クセのない一番ベーシックなパターン
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・11時半の方向
爽やかなイメージ、ホテルっぽいライティング
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・9時の方向
これよりもう少しコントラストをつけると居酒屋メニュー風のライティング
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・1時の方向
クセがあるので私は使わないライティング
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ライティングの方向以外にライティングの角度によっても雰囲気が変わります。料理に当てる光の角度です。それもカメラマン毎によって変わります。同じ料理の写真を撮影してもカメラマン毎に違いが出る、同じ写真にならない、そこが面白いところかもしれません。


「メインの料理以外、前後の料理のボケ具合を変えた場合」
メインの料理以外の周りの料理をどこまでのボケ具合でみせるか?も事前の考えておく必要があります。
前後のボケの確認用にミニトマトを皿に置いてみました。

・F4
前後のトマトがボケています。メインの料理が引き立ちます。
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・F11
メイン以外の周りの料理もしっかり美味しさが伝わります。
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・F16
絞り過ぎです。
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上記では、ライティングの方位だけ記載していますが、方位以外にカメラマン毎に好みのライトを当てる角度によっても写真のイメージが変わります。カメラマン毎に違いがあり、仕上りも変わってきます。それが写真撮影の面白い処でもあります。
その他、ボケ具合、絞りはケースバイケースで調整して撮影します。
実際に使用する写真サイズによって、ボケ具合の印象も変わってくるので、サイズでの見え方も考慮した方が良いと思います。小さな写真サイズなら、ボケ具合をやや強め、大きな写真サイズなら、ボケ具合をやや弱めにします。



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・料理撮影(出張写真撮影)についてはこちら

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