デザイナーさんの為のプチ写真講座です。ブツ撮りなどの撮影現場で、カメラマンに指示を与える際の例です。
カメラマンへの指示は、抽象的な表現では伝わりにくいものです。具体的に撮影のディレクションを行う事で、撮影がスムーズに行えます。

ここでのポイントは、具体的な指示です。
具体的な指示をカメラマンに与えるためにには、写真の知識が不可欠です。避けて通れません。

撮影指示の具体例

もっと全体にシャープになるよう絞り込んでください
(切り抜きなどの撮影に)

今より2段くらい絞ってください
(ボカシたいけれど、ボカシ過ぎの場合。絞りを2段というのは、2段位が差がわかり易いので、2段としています。その結果を見てややボカシたいのであれば、1段開ければ良いでしょう)

全体、光をフラットに当ててください
(切り抜きなどの撮影に。影が無く平面的な印象になります)

右(又は左)の斜め奥から光を当てて、手前をやや落として、ここにピントを当てて周りをややボカシ気味にしてください
(通常の角版の撮影で使います。どこにピントを当てるかが重要です。一番目立たせたい所にピントを当てます。)

ここにピントを当てて、周りをボカシ気味にしてください
(カメラマンの考えるピントの持っていき方と、デザイナーの考える一番目立たせたい所にピントを当てる場所が違う事があります。具体的に指示をします)

適正露出から2段くらいオーバー気味にしてください
適正露出から2段くらいアンダー気味にしてください
又は、
・現在の露出から、2段くらいオーバー気味にしてください
(絞りを2段というのは、2段位が差がはっきりわかり易いので、2段としています。その結果を見て更に指示をします。最終的には、最初から1段オーバーかアンダーくらいに落ち着くでしょう)

影を少し柔らかくしてください
(ライティングが硬過ぎる時に)

影を少し短くしてください
(影が長すぎる時に)

今の状態から、手前だけをやや明るく起こしてしてください
(手前の影が落ち過ぎている時に、基本的な現在のライティングは変えずに、白レフを当てて商品の影を起こしてもらいましょう)

カメラの位置を10センチほど上げて商品が見えるようにしてください
(箱や器などに商品が入っている場合、アングルを上げて見えるようにします。結果を見て微調整します。)

周りを暗くして、ここにスポットを当ててください
(スポットを当てる為の機材をスヌートと言います。スヌートでスポットを当ててくださいと伝えます。周りを完全に暗くするか、背景にやや光を残すかの指示もします)

ここの写り込みを消してください
(鏡のような商品の場合、不要な写り込みが出る場合があります。ダーリングスプレーやカメラアングル、ライティングなどで写り込みの発生を防いでもらいます。無理な場合は、後で画像処理します)

これでカメラマンには、理解しやすい指示となります。お試しください。

もし、カメラマンの撮影した最初のテスト撮影で判断が迷う場合は?

カメラマンが撮影したテスト撮影は、カメラの裏のモニターで見る場合と、カメラとパソコンを接続して、パソコン上で写真の確認ができる場合があります。パソコン上であれば、判断もしやすいのですが、カメラの裏のモニターは小さい画面なので細かな判断まではしにくいものです。
カメラマンも同様にカメラの裏のモニター確認は、大まかな確認に過ぎません。テスト撮影をパソコンに転送できるなら、パソコン上でじっくり確認した方が良いでしょう。
テスト撮影の段階で、中途半端な確認だけで撮影を進めると、かえって時間が掛かる場合や、後で問題が出る場合もあります。5分でも10分でも時間をとって確認したほうが良いでしょう。